左から本村碧唯、石田千穂、中村舞
ガールズグループのメンバーが実名で架空のアイドルを演じるプロジェクト『IDOLS』。今年は山口綺羅(Girls²)、石田千穂(STU48)、中村舞(STU48)、竹本くるみ(HKT48)というキャストで、夏にTVCM連動のミニドラマ『IDOLS~美しきインフェルノ~』を公開する。石田、中村、劇中での振付を担当した本村碧唯(コレオグラファー/元HKT48)の3人に、4月に行われたイベント前の初顔合わせ直後に聞いた。
『アイドルはいろいろなジャンルを踊るので』
――本村さんは昨年7月にHKT48を卒業して、コレオグラファーに転身して、生活はだいぶ変わりましたか?
――どんなダンスを研究しているんですか?
ゴリゴリのヒップホップもジャズも見ます。アイドルはいろいろなジャンルを踊るので、偏らないようにしています。
――自分が表舞台に立つことには、全然未練はなかったですか?
はい、ないです。卒業を決めたときにはもう、こうなりたいと思って動いていました。コレオグラファーやインストラクターとして表に出るお仕事は嬉しいですけど、今日は久しぶりにメイクやヘッドセットをしてもらって、ちょっと緊張しました(笑)。
――現役アイドルの2人と並んでも、全然違和感はありませんでした。
12年アイドルをやっていたので、半年ちょっとでは抜けなくて。まだギリギリ健在です(笑)。
『動きを伝えられるように文字で書いたり』
――今はイベントでナンバーを制作したり、ダンスのワークショップを開いたりしているそうですが、教えるための勉強もしているんですか?
私の考えている動きを噛み砕いて、どういう言葉で伝えたら、みんなが踊りやすいか、考えるようになりました。自分が踊れることとは、また違うので。子どもたちに基礎を教えることが多くて、動きを文字で書いてみたりもします。自分が体のどこを意識して動かして、止めているのか。でも、「これは何て言えばいいんだろう?」と、言葉にならないことが多すぎて。
――箸の使い方を外国人に説明するような?
本当にそういう感じです。ひとつひとつを丁寧に伝えるのは大変で、頑張っているところです。
本村碧唯(もとむら・あおい)
1997年5月31日生まれ、福岡県出身。
2011年にHKT48に加入、2023年に卒業
コレオグラフに関する問い合わせ motomuraaoi@idols-project.jp
『ファンの方にいつもと違う姿を見せられました』
――石田さんと中村さんは、『IDOLS』には去年の舞台に続いて参加になります。前回は手応えありましたか?
それまでの『IDOLS』は映像だけでしたけど、去年は舞台をやらせていただいて。ファンの方の目の前で演技をしたり、(80年代アイドルの曲で)ライブをしたり。「普段と全然違うパフォーマンスが見られて良かった」と言ってくださる方が多くて、手応えはすごく感じました。
私は演技に向いてないと思っていたので、舞台をやることはないと思っていました。初挑戦で間(ま)などが難しくて、すべてを見られていることを意識すると、苦しい部分もありました。その分、達成感も大きかったです。
――演技をやってみたら面白かったと?
そうですね。来てくださったファンの方が、いつもと違う私が見られたと喜んでくれたのが、嬉しかったです。
『色が違うグループが混ざる化学反応が面白くて』
――お2人自身も普段STU48で一緒に活動しつつ、役として接すると、また違う感覚がありました?
自分の名前の役を演じて、舞ちゃんも普段のまま。そこまで違和感はなく、いつも通りにできました。でも、舞台が終わったあと、日常会話の中でサラッと台詞っぽく喋っていて、気まずくなったりもしました(笑)。
千穂ちゃんの別の舞台を観に行ったことがあるんですけど、役に入り切っていて、別の人がいるみたいでした。本当にすごいと思います。
――本村さんは去年の『IDOLS』の舞台を、映像とかで観たりは?
去年はHKT48にいた運上弘菜も出ていたので、気に掛けて観ていました。違うグループのメンバーが集まって、色が違いましたよね。それぞれが代表して持ってきた色が、混ざっていく化学反応が面白いなと思っていました。
――本村さんのHKT48時代に、STU48の2人との接点はあったんですか?
48グループ全体のコンサートで、挨拶ぐらいはしましたけど、しっかりお仕事をしたことはなかったです。
でも、本村さんはダンスのイメージがありました。
バキバキな。
本当に? 嬉しい。
石田千穂(いしだ・ちほ)
2002年3月17日生まれ、広島県出身。
2017年にSTU48に加入
『わかりやすくてキャッチーな振りに』
――『IDOLS』のイベントで歌う「Make A Wish」の振りも、本村さんが付けたんですよね?
(取材時点で)まだレッスンはしていません。これからです(笑)。
今日初めて、ちゃんとお会いしました。
まだ話も全然してなくて、2人がどんな子なのか、はっきり知らなくて。
――そうなんですか。「Make A Wish」はどんな振りになりました?
曲調的に80年代のアイドルっぽいイメージだったので、簡単な振りを繰り返しています。あまり悩まず、すぐ作れました。
この曲のもともとのダンスがアイドルっぽくない感じで、めっちゃ難しかったんです。本村さんのダンスビデオを観たら、わかりやすくてキャッチーで、踊るのが楽しみでした。
確かに覚えやすい印象があります。「この振りが来たら、こう行きたくなる」みたいな流れがスムーズで。
良かった。
――振り入れでは、本村さんが厳しく教えたりも?
私は厳しくできないんです。怒ったほうがいいときも絶対ありますけど、めっちゃ苦手。頑張るには頑張っても、たぶん淡々といきます(笑)。
『カバーするたびに首が筋肉痛になって』
――先ほども出たように、HKT48とSTU48ではダンスのスタイルが違いますよね。
全然違います。HKTは盛り上がる曲が多くて、とりあえず跳んでますけど、STUが跳んでいるのはあまり見たことがなくて(笑)。
そうですね(笑)。
手振りが多くて、しっとり踊っているイメージがあります。
ライブでは、HKT48さんの曲をカバーさせていただいくことがあります。「12秒」とか「メロンジュース」とか。
頭を振って、おかしくなる(笑)?
毎回、首が筋肉痛になります(笑)。ジャンプもすごくして、STUにはそういう曲がないから、みんな張り切って学んでいます。HKTさんは毎回だから、大変そうだなと思いました。
首が鍛えられて強くなるよ(笑)。
コールを一緒にやる曲も多くて好きです。「最高かよ」はSTUでもよく歌わせていただいて、一番盛り上がりますね。
中村舞(なかむら・まい)
1999年4月4日生まれ、愛媛県出身。
2018年にSTU48に加入
『STU48を跳ばせてください!』
――山口綺羅さんが所属するLDHのGirls²のダンスは、どう見ていますか?
見せ方がアイドルとは全然違います。オシャレな感じの曲が多くて、個人的にはすごく好き。一緒に踊ってみたいなと思います。そういう機会があれば、私も勉強になるので。
――本村さんは今回、HKT48の竹本くるみさんが演じるアイドルの曲の振付もされています。
グループに合わせるというより、曲のイメージが崩れないようにしました。くるみがどれだけ踊れるかも何となくわかるので、そんなにゴリゴリではないですけど「ここまではできる」というところで作りました。
――この『IDOLS』は大きな仕事になりましたね。
コレオグラファーとしての第一歩です。これをきっかけにいろいろなアイドルの振付や、アイドルになりたい子たちのサポートをどんどんできたら。HKT48の振付もいつかしてみたいです。
STU48もお願いします。
ぜひぜひ! 手振りをたくさん考えます。
頭を振るのがいいです(笑)。
STU48に跳ぶ振りをください!
そうなの? じゃあ、STUを跳ばせます(笑)。
『やさしい言葉を掛けるように気をつけていて』
――今回のミニドラマでの役柄は演じやすかったですか?
根本的に自分を演じるのは変わりませんけど、今回はそれぞれウソをついていて。自分が本当にこのウソをついていたら、どういうことなるのか。考えるのが難しかったです。
――石田さんは「賢く計算高い策士」という役ですが、自分にある部分ですか?
お話し会とかは計算高くやっています(笑)。
すごい(笑)。
釣る感じではなくて、楽しんでもらえるように計算しています。
「計算高い」って良い意味ですか(笑)? 千穂ちゃんはいろいろ考えていると思いますけど、「こうしてやろう」みたいな計算はそんなにしていない感じがします。
――中村さんの役は「アイドルは純真ピュアで女性らしく、かわいらしくあるべき」と考えていて。
私も言葉には気をつけています。どう受け取られるか。いろいろな考え方があるので、誰も傷つけないように、やさしい言葉を掛けたいと思っていて。
舞ちゃんが感情的になっているところは、見たことがありません。一緒にいて本当に言葉がきれいで、見習いたいなと思っています。
『険悪な仲の設定でつかみ合いもしました』
――2人は不仲という設定なんですよね?
険悪です(笑)。
常に軽くバチバチ、みたいな。
嫌味っぽいことを言ったり。ちょっとつかみ合いもしました。
舞ちゃんにドーンとしました(笑)。
――そういうシーンを撮る前は、どんな感じなんですか?
直前まで普通に過ごしていました。
撮り終わった後も、すぐアハハハって感じで(笑)。
――他に今回のミニドラマの撮影で、印象に残っていることはありますか?
私たちと綺羅ちゃんで撮っていて、1人1人のウソを暴かないと外に出られない設定で、緊迫した場面が多かったです。普段3人でいると緊迫した空気にならないから、切り替えが難しくて。
どの場面でも1人1人がシリアスになるので。でも、現場は和気あいあいとしていました。
――NGをたくさん出したようなシーンはなく?
意外となかったです。
私は結構あった気がします(笑)。長い台詞が多くて苦戦しました。
それは私も苦戦しました。ひたすら台本を読んでいた感じです。
『動画の撮影は女子旅みたいで楽しくて』
――インスタに上げている動画もストーリーに絡むそうですが、渋谷とか横浜中華街とかで撮って楽しげですね。
めっちゃ楽しかったです! 普通に女子旅の感じで、いろいろなところに行きました。
食べ歩きをしたり。
普段は東京に遠征で来ても、行けないような場所にいっぱい行けて。中華街で撮ったのが2月か3月で、早めの桜が咲いているところがありました。めっちゃきれいな海にも行けました。
中華街では寒い中で、温かい焼き小籠包も食べられて、幸せでした(笑)。
――本村さんも竹本くるみさんとシャンパンで乾杯していました。
「ようこそ」とお祝いしていただきました。くるみは20歳になったばかりで、乾杯したのは初めて。不思議な気持ちでした。私はお酒は好きで、いつもはハイボールを飲んでいます(笑)。
『IDOLS』Girls Moment
@theprimemoment_official Girls Moment / 山口綺羅、中村舞、石田千穂 #girlsmoment #idols #girls #cinematicportrait #山口綺羅 #girls2 #中村舞 #石田千穂 #stu48
♬ オリジナル楽曲 - Girls Moment - Girls Moment
『暑い中で盛り上がるフェスの空間が好き』
――この夏は他にも、楽しみなことはありますか?
私はアイドルになるまで、夏は暑くて嫌いだったんです。でも、フェスにいっぱい出るようになってから、好きになりました。今年もいろいろな野外フェスに出られたらいいなと思います。めっちゃ暑いけど、その中で大盛り上がりするあの空間が大好きです。
――プライベートでは?
グランピングをしたいです。オシャレなドームテントに泊まってみたいなと。
――キャンプまではしないんですか?
ちゃんとベッドがあるところで、星空を見たいです(笑)。
『プールでビキニでウェーイとしたいです』
私は泳ぐのが好きなので、プールに行きたいです。
去年、「行こう」ってなったよね? 日程も考えていて。
「ここに行きたい」と約束までしたのに、結局スケジュールが合わなくて。今年はビキニを着て、ウェーイってしたいです(笑)。
――映えるナイトプールとかに行くんですか?
いえ、昼間の(広島にある)ちゅーピープールとか(笑)。
滑り台があるプールに行きたいです。
――ビキニの写真はSNSに上げてくれますか?
どうでしょう? 個人的に楽しみたいです(笑)。
――夏にかき氷を食べたりとかは?
私は温かい食べ物のほうが好きなので、夏でもラーメンとか食べたいです。
『福岡の花火大会をハシゴします』
私は去年が卒業の夏で、コンサートが終わって8月は、ただただ家でゆっくりしていました。アイドル時代は夏が一番忙しかったんですけど、今年はもうフェスにも出ないし、何をしたらいいのか(笑)。花火やお祭りは好きなので、いっぱいハシゴしたいと思います。福岡の大きい花火大会は北九州でも筑後でも博多湾でもあるので、全部行きたい!
――アイドル時代にはできなかったことですね。
今まではイベントで行けなくて、遠くから音が鳴っているのを聞いているだけだったので、今年はちゃんと見たいですね。
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アーティスト情報
IDOLS
ミニドラマ『IDOLS~美しきインフェルノ~』
第一話 2024年7月27日にYoutubeにて公開(
Youtubeチャンネルはこちら)
監督/千原徹也 脚本/川滿佐和子 振付/本村碧唯
出演/山口綺羅(Girls²)、石田千穂(STU48)、中村舞(STU48)、竹本くるみ(HKT48)
問い合わせ info@idols-project.jp
オフィシャルアカウント
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変わりましたね。SNSでいろいろな人のダンス動画を見るようになって、インスタで関連で出てくるものがダンスだらけになりました(笑)。