クールな黒い衣装で登場のわーすた。11枚目のシングル「メロメロ!ラヴロック」をリリースする。表題曲では初のロックナンバーだ。もともとボーカルにパフォーマンス、ビジュアルと、すべてハイレベルのアイドルグループだが、結成8周年を迎え、生バンドライブも成功させて、さらにバージョンアップを見せている。(左から松田美里、三品瑠香、廣川奈々聖、小玉梨々華)
『ずっと金髪にしたくて長く交渉してました』
――瑠香さんが金髪にしたのは、22歳の誕生日がきっかけだったんですか?
――ということは、なかなかOKが出なかったと。
初めて言ったときはビックリされて「エーッ……」という感じでした。地毛の色や髪質をよく誉められていたので、もったいないと言われたんです。でも、22年間ずっと、髪型も長さもあまり変えないできたので、もういいかなと。うまいこと説得して、大胆にイメチェンしてやりました(笑)。
――メンバーの前に初めて金髪で現れたときは、沸きました?
8周年ライブの直前、リハーサル期間に初めて見ました。朝来て「おはよう」と言われて、誰だかわかりませんでした(笑)。
「エーッ⁉ かわいい!」みたいな。
三品瑠香(みしな・るか)
2001年3月17日生まれ、愛知県出身、A型、166.8cm
『本当の外国人みたいで「誰?」となって』
――前振りはしてなかったんですか?
私は知らなかった。
ちゃんとは言ってません。わざわざ言うことなのかもわからなくて、タイミングも難しいし、結局言わずに登場しました。
何か大きい声を出して入って来たんですよね。「イエーッ! ジャーン!」みたいな感じで。私は瑠香と同じ美容院に行っていて、美容師さんに「瑠香ちゃんがイメチェンするかも」と匂わせられたんです。それで、ボブにするか金髪かなと予想していたら、金髪で来て、「うわーっ!!」と大きな口を開けて驚きました(笑)。
――似合ってはいると?
お人形さんみたいでした。最初は今より、地毛が金髪の海外の女の子のような色味だったんです。だから、本当の外国人みたいで「あれ? 誰?」という感じでした(笑)。
――ファンの方の評判はいかがですか?
いろいろですね。こっちのほうがいいと言う人と「何で?」と言う人と、どっちでもいいと言う人と。私は全然気にしていません。
『危ない発言が出回ってると思うと怖くて(笑) 』
――TIFの宣伝番組の『ねる、取材行ってきます』では、アイドルの投票による「この子天然かな?」部門で、梨々華さんが2位になっていました。
あれは本当に凄い。
メンバーから「凄い」と言われて、ちょっとずつドヤ顔になっていきました(笑)。
梨々華の天然って、本人が日常のツイートとかで出してはいなくて。見た目はきれいなお姉さんの雰囲気で、ライブやリリースイベントのMCでしか、天然ぶりは見せてないんですよね。なのに、みんなが知ってくれていたんだと思いました。
どこから来た投票だったのか。
私はアイドルの方の友だちもそんなにいなくて。だから、不思議でしたね。
流出が怖い(笑)。
流出という言い方もおかしいけど(笑)、「わーすたさんのライブ映像をよく観てます」と言ってくれるアイドルさんはいるんですね。でも、まさかMCまでそんなに観てくれているとは思えなくて。梨々華の危ない発言が出回っているのかと考えたら、ちょっと怖くなりました(笑)。
松田美里(まつだ・みり)
1999年8月2日生まれ、広島県出身、A型、164.2cm
『エレガントと言うつもりがアデランスに』
――最近でも、梨々華さんの天然発言はありました?
いつも面白いですけど……。
私は「骨格アデランス」が好きです(笑)。
わかりにくい(笑)。
骨格ナチュラルとか骨格ウェーブとか体型のタイプの話をしていたら、梨々華が「骨格アデランスもあるよね」と言い出して(笑)。「アデランス?」と思ってツイートしたら、会社のアデランスさんの公式アカウントからも「いいね」が付いて、梨々華の発言は本当にすごいなと。
結局、何が言いたかったのか(笑)。
顔のタイプの話になっちゃったんだよね。
そうだった。「エレガント」と言おうとしたら、「アデランス」になりました(笑)。
――全然違うじゃないですか(笑)。『ねる、取材行ってきます』では、海水がしょっぱい理由を「魚から何か出ている」と話してました。
正解を教えてもらってないから、何で笑われたのか、あまりわかっていません。これからも自信を持って、魚は塩っぽいと思って生きていきます(笑)。
小玉梨々華(こだま・りりか)
2000年10月1日生まれ、北海道出身、A型、163.5cm
『ロックだけどかわいさも兼ね備えていて』
――ニューシングルの「メロメロ!ラヴロック」は、シングル表題曲では初のロックと謳われていますが、ロック自体は「PLATONIC GIRL」などでも歌ってきて、馴染はありますよね?
カッコイイ曲も歌ってはいます。シングルで押し出すのは初めてですけど、今回はかわいさも兼ね備えた楽曲になっていて。振付も完全に「踊ってくれ!」みたいにしたことは意外となかったので、楽しいですね。
――瑠香さんはもともと邦ロックが好きで、新人バンドも掘っているとか。
最近「ファジーネーブル」でバズったConton Candyは、前からめっちゃ好きだったんです。「ついにバズってしまったか……」と思いました(笑)。
ファンとして、そういう気持ちになるよね(笑)。
――他の皆さんも、普段からロックは聴いているんですか?
有名どころはあまり聴かないんですけど、私はライブが好きなんです。地下にある小さなライブハウスに1人でフラッと行って、フラッと帰ってきます。とけた電球さんというバンドが一番好き。コロナ禍に聴いて、すごく癒されてハマりました。
私はあまりロックを聴くことはなくて。流行っている曲をトップチャートでチェックするくらいかもしれません。
――でも、奈々聖さんがリスペクトするLiSAさんも、ロック系の曲は多いですよね。
そういう曲は聴きます。男性よりも女性ボーカルが好きですね。
私もロックは聴かないわけではないですけど、最近ボーカルの先生と音楽のことをいろいろ話す機会があって。そのときに気づいたのは、私はガッツリしたアップテンポの曲をあまり聴いていないんだなと。バラード系を聴くほうが多くて、自分の好きな系統がハッキリしているのが発見でした。
廣川奈々聖(ひろかわ・ななせ)
1999年5月12日生まれ、福岡県出身、B型、156.8cm
『「愛してる」は本当に足りていません(笑)』
――今回のレコーディングやMV撮影は、どんなイメージで臨んだんですか?
今回はすごく品があるロックだと思っていて。Aメロ、Bメロは落ち着いていて、サビでガッと上がる。わーすたでロックは結構やってきましたけど、この感じは今まであまりなかったですね。ロックでありながら、歌詞はかわいらしさもあるので、丁寧に歌った感じです。
私もメロディラインに品があるなと思って、勢いで歌ってはいないというか。オシャレなラインなので、繊細に気を配りながら、私も丁寧に歌いました。
――“何千何万回「愛してる」って言われても全然足りないの”というフレーズもあります。皆さんもファンの方には「愛してる」的なことはよく言われていると思いますが……。
本当に足りていません(笑)。これは本音です。
欲しがるというより、そもそも足りてないぞ、という気持ちでいます(笑)。
『花道を4人で歩くところはスターっぽいなと 』
――MVはロックスターっぽく撮ったんですか?
そんな感じでしたね。
花道を4人で歩いて、水鉄砲の銃を構えるところは、みんなカッコイイなと思いました。あそこはスターっぽいですね。
カッコよくやろうと気持ちが入っていました。銃は4人それぞれキャラに合っていて、美里が『スプラトゥーン』っぽい小さいのを持っているのは、確かに美里っぽいと納得しました(笑)。
小回りの利くやつ。
みんなは結構カッコイイ感じなのに(笑)。
私だけチョコン、みたいな(笑)。
それがすごくいいなと思いました。
――奈々聖さんは玉座みたいなイスにどっかり座るシーンもあります。
帝王みたいな(笑)。「高貴な感じで座ってほしい」と言われました。私はメンバーで一番身長もなくて、あのイスには座らせてもらえないと思っていたので、「奈々聖さんで」と言われて、胸が高鳴りました。瑠香か梨々華が合ってそうで、まさか私とは。
3人中の2人だけ言われた(笑)。
私には来ない(笑)?
ごめん(笑)。
いや、自分でもあそこにドスンとカッコ良く座れる自信はないです。
ふざけたくなっちゃう(笑)?
『投げキッスは首が回らなくてグキグキしながら』
――梨々華さんがバーンと撃ったり、それぞれライブのお客さんをメロメロにするシーンも見せ場ですね。
ポーズが何パターンかあって、メンバーで「どれがいい?」と話し合ったんだっけ?
梨々華が最初に「バーンにする」と選んだ気がする。
そうだったかもしれない。いろいろなパターンを撮りました。カッコイイめにキメたり、アイドルっぽくしたり。そしたら、アイドルのかわいいバーンが使われました。
ウインクは「誰かできますか?」と聞かれて、瑠香が「できる」と言って。
即決でした。
――瑠香さんはウインクが得意なんですか?
得意かもしれません。しょっちゅうやってはいませんけど(笑)、言われたら、できます。でも、左だけ。右はできないことはないけど、ちょっと力みます(笑)。
私はイスに座れたから、そこは「何でもいいよ」って最後にしました(笑)。
――それで、手でハートを作って。
写メ会でよくやりますね。ざっくり「ハート」ということだったので、とりあえずやってみて、いいところが使われた感じです。
――美里さんは投げキッスを。
本当のライブでも、よくやっています。振付でもあるので、惜しまずに。でも、私はあまり右側を向けないんです。ちょっと首が回らなくて。
肩周りが堅い(笑)。
そうなんです。横を向ける可動域が左のほうがあって。でも、今回は右に振り向きっぽくという指定だったので、ツリそうになりながらグキグキやってました(笑)。
『ステップを見せるダンスを頑張ってます』
――間奏のダンスもカッコイイですね。
ソロで踊るところがあります。
――美里さんはジャンプしていて。
センターから一番端の自分の立ち位置まで走って、跳ぶんですよね。跳ぶ前に屈伸してほしいとも言われていて。移動距離があるから、どのステージでもだいたい滑るんです。
首が回らないとか、滑るとか(笑)。
今回のシングルで足腰を鍛えられています(笑)。カッコイイ振付なので楽しいです。
私もこの振りは気に入ってます。ステップで見せるダンスはあまりないので、頑張ってキメています。
――ちなみに、皆さん自身が何かでメロメロになることはありますか?
私はあります。最近お引越しをして、新居の私の部屋に家具がまだそんなになくて、ベッドの上にぬいぐるみを置いているんです。そしたら、母が柴犬がお座りしているぬいぐるみを、毎日違う場所に置くようになって。帰ってきて部屋を開けると、柴がどこかでこちらを向いているんです(笑)。かわいくて「お帰り」と言ってくれてるような気持ちになるので、「ただいま」と言って入るのが幸せです(笑)。
――お茶目なお母さんなんですね。
私が部屋に入る様子を、後ろからコソコソと見てるんです。「かわいいじゃろ?」とか言ってきて(笑)。そんな母にも、ぬいぐるみのワンちゃんにもメロメロです。
『ウィスパーの曲はすごく歌いたくて』
――カップリングの「セラセラヴィ。」はウィスパーで歌っていて、難易度は高いですか?
レコーディングではウィスパーで歌えても、ライブだとまた歌い方が変わって、この曲の雰囲気をどう出すかは難しいですね。他の曲に比べて、より繊細に歌っています。でも、レコーディングは早かったです。
早かったね。
どんどん進んで、だいぶ巻いて終わりました。
――こういう歌い方が得意だったり?。
好きではあります。吐息っぽい歌をよく聴いていて。この曲でも、メンバーそれぞれのニュアンスの歌い方を聴けるのは、テンションが上がりました。ラフミックスの音源が送られてきて一目散に聴いて、「この子がこう歌うのはいいな」と新鮮でした。わーすたは声を張る曲が多いので、面白かったです。
私は最近、ちょうどこういう曲がブームだったので、仮歌を聴いたときから楽しみでした。わーすたでどこまで表現できるか、ちょっと不安もありましたけど、歌い方をいつもと変えました。
――どういう曲を聴いて、ウィスパー系がブームになったんですか?
アニメの『この素晴らしい世界に爆焔を!』のエンディングテーマの「JUMP IN」がそのテイストで、めっちゃ好きなんです。だから、今回の曲もすごく歌いたかったです。
『普段の自分を見ているようでギクッとしました』
――この曲みたいに、何にもしたくない日はありますか?
めちゃくちゃあります。今までも等身大な歌詞はありましたけど、この曲は本当にいつもの自分を見ているような錯覚に陥ります。やっぱり頑張れないときは頑張れないし、そんなときにピッタリな曲はなかったと思います。自分に対して、甘くなれるのがいいですね。
――<スマホばっかみて途方にくれる>日もあると。
その辺の私の歌割りが、ちょうど自分っぽいなと。スマホばかり見ていることも全然あるし、<なにか食べよっかな 作るのめんどうだな>も本当に私なんです。スタッフさんが知っていたのかと思うくらい、抜群に合っていて、ギクッとしました(笑)。
私もライブの次の日とか、何もしたくなくなるくらい燃え尽きていて、こんな感じです。みんなの感想や上げてくれた動画を見て、ずっとスマホをいじっていたら時間が過ぎていく、みたいな。
私は<痕跡さえどこにも残さないプライベート>と歌っていますけど、私のSNSを見ていたのかなと思いました(笑)。
確かに瑠香はプライベートを明かさないよね。
わざわざSNSに載せなくてもいいかなと思って、全然書きません。
染めたのは3月の誕生日近辺でしたけど、結構前からやりたかったんです。マネージャーさんにちょくちょく「金髪にしてみよっかな」みたいなことを言って、長い時間かけて交渉しました。
『お料理だけは朝からでも作ります』
――美里さんは部屋でこんなふうになって、ゲームをしているイメージがあります(笑)。
皆さんが想像されている通りの生活をしています(笑)。ただ、お料理だけはいくら疲れていてもします。ライブの次の日でも、朝から早く起きてオムライスを作ったり。おいしいものを食べたくてガチなので、そこだけ歌と違いますね。
――ちなみに、そんなふうに部屋で過ごすときに、楽天市場でお買い物をすることはありますか?
ピアスを買ったことがあります。
私はプロテインの粉末を買っています。栄養補給をするのに、いろいろバランス良く入っているから、朝時間がないときや最近足りてないと思ったときに飲んでいて。重いので、通販がいいかなと。
私はネイル用品を買います。趣味でジェルネイルをしているので。何でも売っていて、気になるものがいろいろありますね。
コスメで店舗販売が少ないものとか、ネットで買っています。
『常に指先まで神経を行き届かせて』
――最近のわーすたのステージは、排気量の多いエンジンに換えたようなパワーアップを感じます。
すごく気が引き締まっているところはあります。生バンドライブもあって、TIFのメインステージからロックなわーすたを見せたくて、セットリストも組みました。そういうふうに「今日はこう見せたいね」という意志疎通はできているのを感じます。
――ボーカル力もダンス力も上がっているようで。
私はステージに出て急にギアを上げるのは難しいタイプなので、朝から1回歌っておきたくて。レッスンしてから行ければ一番いいですけど、ライブがある日は本番前に歌っておきます。
歌っていないところでも、常に誰かがダンスを見てくれているという意識はずっとあるので、指先まで神経を行き届かせて頑張っています。
――TIFのようなアイドルフェスだと、わーすたはもうベテラン組ですよね。
アイドルとしては10何回と出ていますから。
――若手グループに慕われているようで。
私たち、意外とそういう感じでもないんですよね(笑)。
メンバーがみんな、あまりいろいろな人と関わるタイプではないので。でも、私たちをずっと好きでいてくれる子がいたり、「わーすたを見てアイドルになりました」と言われたりもするので、ちゃんと頑張らなきゃと思います。
『毎回良いライブを届けるプライドは持ってます』
――新しいグループを脅威に感じることもありますか?
全然あります。バズっている曲があったり、個人的に曲が好きなアイドルさんも多いので。ライブを観てもクオリティが高かったり、私たちもユルくやってられないと思います。
自分たちにないものを持っているグループを見ると悔しいし、私たちもその色が欲しいとも思います。タイムテーブルも気にしていて、「ここに入れてもらえたなら頑張らなきゃ」とか、「この並びは悔しいからパフォーマンスで『違った』と思わせたい」とか、いろいろ考えます。ただ、自分たちが長いからという意識でなく、若い子たちがどうこうというより、シンプルにアイドルとして負けたくないんです。
――コロナ禍で解散したグループも少なくなかった中、続けてきた自負もないですか?
それはあります。大きなフェスでわーすたを1回は観たことがあるとか、名前は知っている方は多いと思うんです。だからこそ、1回1回絶対に良いライブを届けたいという、プライドみたいなものは持っています。
――“世界標準”を掲げるわーすたとしては、また海外遠征も増えそうですか?
行きたいですね。たぶん来年くらいにはもっと増えるかなと、期待しています。
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染めたのは3月の誕生日近辺でしたけど、結構前からやりたかったんです。マネージャーさんにちょくちょく「金髪にしてみよっかな」みたいなことを言って、長い時間かけて交渉しました。